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囲碁定石集 – 四十番碁立

因坊道砂が徳川家康によって初代名人碁所に任じられて以降、囲碁は徳川幕府の庇護を受け、日本の国技の一つとして発展してきました。

戦乱の世が遠く過ぎ去り、江戸文化が成熟しはじめると、市井でも家元が開く道場で手ほどきを受ける者や趣味として嗜むもの、あるいは流しの碁打ちとして生計を立てる者も現れるほど、囲碁は盛んになりました。

 

戸時代も中期になると、年に一度11月17日に江戸城で将軍の前で対局をするお城碁が開かれ、本因坊家、安井家、井上家、林家の棋院四家を代表する棋士が勝負を繰り広げるとともに、武家大名や地域の名士達が囲碁対局を催すなど、様々な場面で対局が行われていました。

それらの棋譜を元にした打ち筋の研究も盛んに行われ、入門書や定石集が次々と刊行されるようになります。

 

玄斎の名義によって編纂された囲碁本は1780年頃より刊行が始まります。

本書はそれらの中で、序盤の布石”碁立”の定石をまとめた全四巻の囲碁定石集です。様々な版元で制作された版が存在しますが、本書の底本には、弦巻本店刊のものを使用しています。

 

一巻には全47譜の定石が盤外の注釈とともに記されています。江戸時代の対局には、まだ待ち時間と言う概念がなく、熟考に熟考を重ねた美しい棋譜が数多く産み出されました。

本書に編纂された定石には、現代の囲碁に通じる源泉の淵にある、まさにその時代の思考が宿っていると言えるでしょう。棋譜の手触りが物語る130年前の触感を残す高解像度画像とともに、是非その神髄を心ゆくまでご堪能ください。

(LDP)

囲碁定石集-四十番碁立(一)

囲碁定石集 - 四十番碁立(1)

【著者】玄玄斎主人 【編集】LOGDESIGN publishing

【ページ数】55ページ

【出版日】2014年10月16日(第1版)

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第二巻〜第四巻も同時刊行中です。

第二巻、第三巻は布石からさらに進んだ局面も収録した棋譜を、それぞれ全30譜と全48譜収録。第四巻は”局機”と題した附巻となっており、注釈の記載がない碁立の棋譜全52譜を掲載した定石集になっています。

囲碁定石集-四十番碁立(二)

囲碁定石集 - 四十番碁立(2)

【著者】玄玄斎主人 【編集】LOGDESIGN publishing

【ページ数】37ページ

【出版日】2014年10月16日(第1版)

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囲碁定石集-四十番碁立(三)

囲碁定石集 - 四十番碁立(3)

【著者】玄玄斎主人 【編集】LOGDESIGN publishing

【ページ数】55ページ

【出版日】2014年10月16日(第1版)

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囲碁定石集-四十番碁立(四)

囲碁定石集 - 四十番碁立(4)

【著者】玄玄斎主人 【編集】LOGDESIGN publishing

【ページ数】59ページ

【出版日】2014年10月16日(第1版)

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