その中で江戸時代の囲碁界を牽引し、歴代最多の名人碁所を輩出した名家が本因坊家であった。
古今衆枰は、本因坊家十三代目当主・丈策が六世知伯から十一世元丈までの本坊家当主の棋譜をまとめた棋譜集である。天・地・人の3冊に分けられ、それぞれに丈策が選りすぐった棋譜が掲載されている。
丈策は、棋力こそ本因坊家歴代の当主には及ばないとされながらも、学者肌の人物で、その博識は碁界随一と言われた人物であった。
江戸時代中期から後期にかけ、囲碁が隆盛を極める中で打ち込まれた棋譜の数々、存分にお楽しみください。
本因坊丈策<ほんいんぼうじょうさく>
享和三年(1803)〜弘化四年(1847) / 十三世本因坊
十一世本因坊元丈の実子で、幼名は岩之助。天保五年(1834)、31歳と時に六段となり、十二世本因坊丈和の跡目となる。当時の実力者であった丈和や幻庵因碩、若くから才能を発揮していた秀和らと比べると、棋力は今一歩及ばなかったとされる。学者肌の人物で、その博識は碁界随一であった。
天保十年、丈和の引退とともに本因坊家十三代目当主となる。病弱ではあったが、14年にわたって御城碁を勤めた。御城碁の対戦成績は11勝4敗。天保六年の安井知得との対局が生涯最高の名局であったとされている。
天之巻の掲載対局一覧(全19局)
- 本因坊知伯 × 岡嶋道可(1局)
- 本因坊知伯 × 相原可碩(2局)
- 本因坊知伯 × 井田道祐(1局)
- 本因坊知伯 × 相原可碩(2局)
- 本因坊秀伯 × 相原可碩(8局)
- 本因坊伯元 ×相原可碩(5局)
地之巻の掲載対局一覧(全23局)
- 棋譜 本因坊伯元 × 相原可碩(1局)
- 棋譜 本因坊伯元 × 本因坊察元(3局)
- 棋譜 本因坊察元 × 伊藤金蔵(1局)
- 棋譜 本因坊察元 × 本因坊烈元(4局)
- 棋譜 本因坊烈元 × 快褌(1局)
- 棋譜 本因坊烈元 × 鈴木順清(3局)
- 棋譜 本因坊烈元 × 水谷琢元(1局)
- 棋譜 本因坊烈元 × 河野元虎(1局)
- 棋譜 河野元虎 × 本因坊元丈(8局)
人之巻の掲載対局一覧(全22局)
- 棋譜 本因坊元丈 × 奥貫智策(10局)
- 棋譜 本因坊元丈 × 水谷琢順(12局)
古今衆枰 – 天之巻: 本因坊家棋譜集
【著者】本因坊丈策 【編集】LOGDESIGN publishing
【ページ数】59ページ
【出版日】2015年2月25日(第1版)
古今衆枰-地之巻: 本因坊家棋譜集
【著者】本因坊丈策 【編集】LOGDESIGN publishing
【ページ数】57ページ
【出版日】2015年2月25日(第1版)
古今衆枰-人之巻: 本因坊家棋譜集
【著者】本因坊丈策 【編集】LOGDESIGN publishing
【ページ数】59ページ
【出版日】2015年2月25日(第1版)